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2008年12月16日 (火)

大乗仏教の成立過程諸説

上座部仏教の呪術についてこのあいだちょろっと書きましたが

ID:ajita氏よりはてなブックマークでこのような批判を頂いた。


>ajita 仏教 何をファビョってるんだか……。大乗が在家中心に発生というのは幻想。

>インド大乗は長らく部派の寄生虫だった模様。

>不勉強な「己の仏教観」はゴミだから、こだわり無く随時更新するがよろしいと思います。 2008/12/16


このかたはこちらのBlogのかたのようです。

『ひじる日々 東京寺男日記』

http://d.hatena.ne.jp/ajita/

東京都渋谷区幡ヶ谷にある日本テーラワーダ仏教協会(ゴータミー精舎)事務局勤務で、一時出家してらっしゃったというガチの上座部信者のかただそうです。凄い!


大乗仏教成立には諸説ありますが、在家集団が成立に重要な役割を果たしているというのは共通認識としてあると思うのですが?

どういった理由なのでしょうか?上座部側の見解をぜひお聞きしたい。


大乗と大衆部の思想に多くの共通点が見られることから、大衆部は大乗を生むルーツになったと考えるのは普通じゃないでしょうか?

恐らく部派仏教時代の仏教は大乗とは無関係という指摘でしょうが、最近ではまた部派時代の流れの一派が大乗に連なるという説が盛り返してるように思います。

また、「イコールでない」ということではあっても、影響下に無いということではないと思います。

この説は、大衆部と上座部の根本分裂が大乗成立に無関係という説では全く無いと思います。


その他諸説あります。その後の初期大乗遺跡に寄進者の名がありますが、在家者も多くいる一方で、大半は出家者であるという話があります。

ですから単に在家教団でなく、出家者が多く関わっているという指摘は確かにあります。ですが、それをもって大乗は出家者の宗教といいうのは短絡的で、在家者集団に多く支持された学派という認識が一番妥当な線ではないかと思います。

勝鬘経や維摩経のような在家信者がヒーロー・ヒロインとして、出家者以上に仏法を正しく説くといったストーリーが数多く大乗経典にあることも証左と言えるでしょう。


大衆部と大乗はイコールではない!という説はアリだと思いますし(とは言え無関係では無いと思いますが…)、出家者が多く関わっているというのも正しいと思います。

大衆部と大乗は無関係という説もアリでしょう(全く無関係ではないでしょうが、大衆部からだけ引き継いだ思想でもない)。

しかし、在家集団が大乗成立に無関係と言うのは少なくとも間違いに思います。



各研究者の諸説についてはこちら網羅されており参考になると思います。http://www.denpouin.com/reports/3.Daijoubukkyou_no_kigennituite.html

私の考えは、やはり大衆部系の部派仏教の教学が強く関わってると思います。

彼らの中から在家信者を救うことこそブッダの真のベクトルという思想を持った一団が出てきて在家の支持を集めたというのが一番妥当かなと。

このなかでは佐々木閑氏の説に一番近いのだろうか。

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