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2009年8月14日 (金)

カルムイク共和国

ヨーロッパ唯一の仏教国と名乗る国がある。それがロシアのカルムイク共和国である。

ロシアがヨーロッパなのか?ってのが既に疑問符付く話ではあるのだが、あくまでロシア人がヨーロッパと言うのだから仕方が無い。


カルムイク共和国は、オイラート族の国であるそうだ。

オイラートというのはモンゴル諸族の一派。ハルハ・モンゴルと二分するモンゴル族の一大勢力であります。

東のハルハと西のオイラトというようにしょっちゅう同盟したり揉めたりする間柄ですが、両者はモンゴル人と自認しております。ハルハのみがモンゴルでオイラトは別という人も居るけど、妥当ではないと思う。

文化的には馬頭琴の馬をオイラートは付けないとか、言語に差があるなどの文化的な差違はあるけれど、両者を別民族としてしまうのは歴史的に見て正しくない。モンゴルに移民してきてるキルギス人を別民族と言うのはしかたないけど、オイラートはモンゴル人でしょう。

モンゴルの歴史ではたびたびオイラート部とハルハ部との主導権争いがあるが、別民族ってのは言い過ぎだろう。両者は重なり合ってるし、「モンゴル」として統一した民族意識を持って来た歴史を持つのであり、両者を別にしたい人は、ロシアとかモンゴルを分割してる側の作為的な見解に思います。


ロシアといえば、ブリヤートとかブリヤート族とロシアは主張して、モンゴル族と別けようと必死ですが、ブリヤート・モンゴルは、れっきとしたモンゴル人である。

モンゴル族、モンゴル国は、近世・近代において、西から勢力を伸ばしてきたロシア、そして伸張してきた清により領土を剥ぎ取られていきます。清が支配した地域は内蒙古と名付けられ、ロシアが支配した地域はブリヤートと名付けられた。

本来は両方ともモンゴル人の土地だし、モンゴル領であるべき土地です。

清もロシアもですが、どんどん漢人やスラブ人を入植させ、今では返還は遠いが、本来これらはモンゴル国としてあるべきところなのです。


というわけで、ロシア領内のモンゴル族といえば、ブリヤートが有名なわけですが、今回紹介するカルムイク共和国はモンゴルから遠く離れている。

(なお唯一の仏教国っつーけど、ロシア内仏教地域という意味では、ブリヤート自治区は当然仏教だし、テュルク系のトゥバ人が多数派のトゥバ共和国も仏教国でしょう)

カルムイク共和国はなんでもモンゴル帝国の子孫らが衰退する中、モンゴルへ帰還しそこなって取り残されたオイラートの人々の国であるという。


カルムイク共和国情報をググってみた

http://www.k3.dion.ne.jp/~eurasia/report17/report17.html

http://homepage2.nifty.com/batyr/kalmykiya.html


>ガイドさんは、「よくチェチェン人は、<スターリンにあんな酷い事(ウラルやシベリアへの強制移住)をされて、どうしてロシア人を、憎まないのか>」と言ってくるそうです。

>ガイドさんは、「私たちは、仏教徒です。だから人を許すのです」と答えるとの事です。

>またこのカルムイクには、多くのチェチェン人も住んでいます。私は、「カルムイクに、チェチェン人のテロは、ありませんか」と、尋ねたら

>「私たちは、仏教徒です。チェチェン人とも仲良くしています。だからテロは起きません」とのことでした。


地域的にはチェチェンの隣なわけで、チェチェン系のテロリストとかそういうのはないのか?って話ですが

ここでは仏教国なのでそういう争いはないという。

キリスト教国とイスラム教国に挟まれて、宗教戦争的に微妙な位置ですが、仏教が緩衝になってこの国はそのあたりおだやかで安定してるそうです。

なんだか素晴らしいな。仏教はくだらない宗教戦争の緩衝になりえるのかもしれない。


なんか財界?変な山師?がカルムイクの大統領と平和について語らったそうだ

http://www2.tba.t-com.ne.jp/dappan/fujiwara/article/peace01.html

仏教はメソポタミア起源とか、ユダヤ教もそうとか、胡散臭せぇなんでもユダヤ起源論のカルト野郎ちゃうんかい!って感じですけど…

仏教遺跡はインドには少なく西方に多いからとかトンデモですわな。

シャカ族は稲作してたっつーし、あきらかに東方的。東南アジアと交易しうる、バングラデシュとかネパールあたりを言うならわかるけど、なんでもユダヤにしたがる変なカルト者は困るな…

財界とか政界とかって、フリーメイソンだかなんだかしらんけど、日ユ同祖論とか、ユダヤ起源論とか、ヤバいオカルトをマジメに信じてる危ない連中意外なことにやたら多いけど、これ危険思想だよねぇ


こちらのサイトはロシアの仏教が詳しく載ってておもしろかった

http://bilzuuhai.blogspot.com/2009/01/17414-111112913181914-224000-17-1713-17.html

ポン教がトゥバでも広がってるとか。


ググってると、彼等の文字はカルムイク文字とか書いてあるけど、これって単にトド文字なんですね。

これはオイラートの高僧がオイラート方言の音も正しく表現できる文字として作った文字で、普通トド文字というし、そのほうがいいんじゃないか。

カルムイクつーのはブリヤートにしてもそうだけど、ロシアのあくまでモンゴルと別のもんとしたい意図ありきですからね。

トド文字と別のものと誤解を生むのでトド文字という表現のほうがいいと思います。




おもしろいなーと思ったのは、カルムィクではロシアが認めて仏教が保存され、仏教国として永年維持されてきたということ。

ロシアの影響下にあったモンゴル国では、共産主義者の極端な宗教弾圧があり、えらい数の僧侶が処刑されたし、寺院も破壊されまくった。

ロシア内でもそういうことはあったんだろうけど、比較的逆にロシア領内のほうがチベット・モンゴル仏教は保存されてるような感じです。

モンゴル仏教は民主化以後、復興のまださなかと言っていいですが、同族のカルムィクとかブリヤートともっと交流していったらいいんじゃないかな。

自治区のブリヤートに比べても、ググって写真などみたかぎりカルムィク共和国は国をあげて仏教を維持してきた感じで、そのままのモンゴル仏教が残ってるのではないだろうか。

現在モンゴル国の仏教は、チベットと交流しながら、復興していってるみたいですが、言語も違うし、文化も違うし、直接チベットから復興するより、とりあえずはカルムィクに保存されたモンゴル仏教文化と交流して復興したほうがいいのじゃあないのかな~

いきなり言葉も通じないチベット人の活仏連れてきて、お連れのチベット僧が寺でなんだかんだ勝手にやってても、僧院の中で分断が起こるだけのよーな気がするんだよね…

モンゴル人の活仏みたいな、シンボリックな人物が出てこないと、モンゴル仏教の本格復興はなされんと思うし。ジャブツンダンバ1世(ザナバザル)みたいなリーダーが登場すればいいんだけど。

その前段階として、カルムィク共和国は非常にモンゴルにとってよいパートナーに思えるのだ。

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