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2010年8月30日 (月)

生き神「クマリ」への手当25%UP

先月のニュースですが。


ネパール政府、「生き神」への手当を25%引き上げ

[カトマンズ 1日 ロイター] ネパール政府は、同国の2ケタに上るインフレ率を考慮し、生き神「クマリ」としてあがめられている少女への手当を25%引き上げた。宗教行事を管轄する文化省の高官が1日、明らかにした。

 政府がクマリに支払う手当は、現行の月額6000ルピー(約7000円)から7500ルピーに引き上げられ、教育費も支給されるという。

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-16116920100702

ネパールでは祭事に神の化身として崇められる「クマリ」と呼ばれる少女が居ます。

これに選ばれた少女は特別な生活をさせられ、祭事に用いられます。

この少女は、結婚せず一生独身で生きることになってしまうそうです。


ダサインの儀礼というドゥルガー女神が水牛の姿をしたアスラ(悪魔)に勝利したお祭りがあり、そこで祭り上げられます。

ドゥルガーは血を好むシヴァ神の嫁だが、ゆえにこの祭りでは供物と血に溢れています。

クマリというのは、このドゥルガー女神のことで、クマリの少女はドゥルガー女神の化身なのです。


で、なぜ結婚できないかといえば、クマリを娶ったら旦那は命を吸われすぐに死んでしまうと言われているそうな。

だってドゥルガーと結婚するんだもん。そりゃ供物にされちゃいます。

ネパールやインドはいろいろ不思議な制度がこのほかにもいろいろ温存されています。驚くばかりです。

クマリに選ばれれば、綺麗にめかしこんで貰え、食うに困ることもないけれど、はたしてこれは幸せなのかなんなのか。一生賭けて供物にされてるとも言えるわけで。


そんなクマリ制度が、インフレ経済に対応して支給額が増えるとか現実的すぎる話に出てくるのがおもしろいなと。この21世紀と前時代的伝統が同居する歪さが、いかにもネパール。


クマリについては、ドゥルガーの化身、生き神様として崇められる、結婚できない、みたいな通りいっぺんの話は知ってたんですが、今ググると、いろいろ謎多い風習らしい。


ヒンドゥー教と仏教とが複雑に混ざり合いその独特の文化の象徴としてクマリ崇拝がある。

元々、クマリはヒンドゥー教の女神なのだがしかしクマリとして選出されるのはネワール族の仏教徒のカーストのシャーキヤ(金細工師)に属していなければならない。

なぜヒンドゥー教の神であるクマリが生ける顕現として異教徒である仏教徒の少女選ぶのか?これにはいくかの逸話があり、それらはクマリ崇拝にの起源を物語るものだとされている。

逸話には共通するシナリオ構成が存在していて神であるタレジュあるいはドゥルガーが王の失態に怒り消えてしまうが、地位の低い仏教徒のカーストの少女に宿るという筋書きである。

実質的にはヒンドゥー教徒が仏教徒を支配するという過程で生まれた二重構造によってクマリ信仰が生まれたとされている。被支配者層の仏教徒であるネワール族から選ばれたクマリにヒンドゥー教徒である地位の高い王が地位の低い階層から選ばれた少女に祝福され崇拝する事で王権の正当性を持ちヒンドゥー教と仏教が混在しながらも宗教戦争に至らないという独特の文化を持ったのがネパールなのです。

 クマリの選出は先ず、シャーキヤ・カーストから候補者として選出された美少女たちを選定委員会が、身体的、精神的な検分を行うことから始まる。選定委員会には、ヒンドゥー教祭司と仏教僧が含まれている。

http://www.thesalon.jp/themagazine/culture/post-70.html

仏教徒から選ぶ風習なのか!

最近なんか日本語本も出たりと、ちょっと注目なのかな?ネパールのシャカ族が出てきて驚いた。

ネパールには、シャカ族の末裔を名乗る人がいるのです。あのお釈迦様のシャカ族の末裔が逃れ逃れて辿り着いた(…という自称)なのです。

シャーキャカーストなるカーストと、仏教徒カーストというのはまた別なんかな?仏教徒=シャカ族でもなかろうし。シャーキャカーストというのがシャカ族を指すのか、仏教徒を指すのか、それともシャカ族のうち一部を指すのかよくわかりません。

そのへんどうなんかよくわからんけど、クマリはシャカ族から選ぶ慣わしなんでしょうか?

ヒンドゥーの祭りなのに、仏教徒のシャカ族から選ぶというのも不思議だし、クマリ制度はほんとに謎だらけです。実におもしろい。


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