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2014年11月12日 (水)

NHK新日本風土記で生駒山特集。朝鮮寺も

NHK-BS 新日本風土記にて、生駒山特集が放送されました。
http://www.nhk.or.jp/fudoki/141107broadcast1.html
再放送もあるので関心あるかたはチェック!


NHKはついその前も「おひゃくど~東大阪 祈りの道~」
http://www4.nhk.or.jp/chihouhatsu/
つって、石切劔箭神社の百度参りに訪れる人々の人間模様をやったばかりでして、生駒づいてるなあ。


さて、今回の番組ですが生駒聖天・宝山寺の信仰や、暗峠の道中の旅人を見守った地蔵をお世話する婆ちゃん、埋墓を守る人、古墳時代の信仰、いろいろな精神文化が混ざり合う生駒の歴史をざっと通して見れる入門としてはいい番組でした。
もっと混沌としたとこがまだまだあそこはあるので、掘り下げれるとこはまだあるとは思いますが。


で、当然やはりというか…生駒朝鮮寺群についての内容もありました。
貴重な内部映像などもあり、朝鮮寺に関心あるかたは録画しとくべきですね。

徴用で戦前渡ってきた朝鮮人2世のかたが、母親がかつて熱心にはまってた朝鮮寺へ参るという内容です。
でもほんとに徴用なのかはよく分りませんな。
「いつか本国へ帰る」との思いでうんぬんと、かわいそうな人感で語られてたけど
戦後饅頭屋を開いて苦労して暮らしたというのだが、戦争終わったら多くの徴用者は帰ってるはずだし…これはあくまで自己選択で日本で暮らすことを選んだ部分もあるんじゃないかなあ。


あと、朝鮮寺の説明で疑問も思う。
「戦後荒れ果てた修験の場を朝鮮人が復興させたもの」
「かつてはもっと市街地にあったが、迷信との批判」
を受けて山奥へ追いやられた」
等々の説明だ。


宗教社会学の会や、戦前の記録などから、朝鮮寺の信仰が戦前に遡るものであることは明白で、戦後にやってきたニューカマーも多いが、そもそもの発端は戦前の信仰の自由が認められず、朝鮮式のシャーマニズム宗教が取り締まられたりしていた事情があるわけです。(修験道自体解散させられ仏教と神道に分けられた。生駒の修験の場が衰退したことにはこのへんも関係があろう)


そのため、修験道と習合することで、一応真言密教の寺院という建前で存続してきたのです。山奥でひっそり守られた隠れ信仰だったのです。
そして、戦後になって、最近ではあまりに不便な立地なので、都市部に進出する寺院や、そちらが大きくなってきて、山の寺は衰退傾向にありどんどん消えて行ってる。存続してても利用実態が非常に衰退してたりすることも報告されてきている。


つまり、修験/密教との習合は戦前の経緯によるところが大きいのです。
かつて都市部にあったが迷信と言われて山にもぐったという説明も誤解まねくのでは?
むしろ現状としては逆で、山にあったものが都市部に移動しつつあるというのがあるわけで。




あと、気づいてニヤリとした人もいると思うけど「朝鮮寺」という呼称。
そもそもこういう言い方が先に普及していると思うのだけど、「韓寺と呼ぼう!」と言いかえを主張する方面があるのだ。
戦前から朝鮮寺と言われてたと思うし、戦後の先行研究でも朝鮮寺という言い方が一般的でしょう。
別にこれ戦前に遡る信仰形態なわけで、南北朝鮮関係ない半島が「朝鮮」という一地域だった頃の朝鮮半島由来なんだから、「朝鮮寺」でいいじゃん。


朝鮮寺界隈って、おかしな南北朝鮮のイデオロギー持ち込む筋があるんですが、よろしくないです。
そういうもんじゃないだろ、これは朝鮮戦争どころか太平洋戦争よりさらに前の、あの半島が「朝鮮」という1つの地域だった頃に根ざすもので、北朝鮮とか韓国とかそういう区分けを押し付けあうのは間違っている。
宗教社会学の会も、近年『聖地再訪 生駒の神々 変わりゆく大都市近郊の民俗宗教』という本を出して、研究者も世代交代して最近の学生さんらが多く関る本になってるが
この中では、やたら『韓寺』を押そうとしてる筋が見受けられて「うへぇ~」と思ってたんですよね。


今回のNHKは、「朝鮮寺」というより妥当な呼称を使ったことは評価できますね。
これは正しいと思います。おかしな政治イデオロギーとは距離を置くべきです。
別にここでいう朝鮮というのは北朝鮮を指すわけではないのは自明でしょに。


まあ単に、取材していった中心が、北朝鮮筋に近い方面だったってだけのオチかもしれませんがね。
例えば、以前話題になった、龍王宮の管理人のかたなんかは朝鮮総連のかたとして知られた人物で、それをもって敬遠するかたもおられたかもしれませんな。
水辺の施設で、済州島の独特の蛇神信仰と密接な宗教的な研究上注目なのに、研究がほとんどされてこなかったあたりにはそういう事情もあるのかも。


朝鮮寺方面には、極めて政治的な組織であると私がたびたび話題にしてる、朝鮮総連の内部機関である在日朝鮮人仏教徒協会というものがありまして、総連の活動家でもあった柳宗黙が結成し、生駒の朝鮮寺にも盛んに加入を呼びかけ、一時はたくさん入ったが、政治的なものであると気づき脱退する寺もいくつも出たりなんて件もあったそうで
南北朝鮮の本国の政治勢力の思惑が渦巻いているところがある。
ここは日本で、日本において南北と関係なく朝鮮戦争前からの一世世代が生み出した信仰なんだから、こういった朝鮮戦争でその後分かれた分断本国の政治勢力のちょっかいは排除すべきと思いますがねえ~


朝鮮寺か、韓寺かみたいな論争も非常にナンセンス。戦前からあって、朝鮮寺って呼称が普及してんだから、朝鮮寺でよろしい。別に北朝鮮を指してる語じゃない。
NHKさんGJです。

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