書評

2010年9月 8日 (水)

オネエすぎる僧侶、水無昭善

本屋で見かけた本

つらい時は「やってらんな~い」って叫べばいいのよ

つらい時は「やってらんな~い」って叫べばいいのよ


「オネエすぎる僧侶」という触れ込みの水無昭善さん。

口調が完全にオネエ。

岩手県の真言宗系寺院、祥炎山不動院の住職だそうです。修行が大好きで、いろんな真言宗に伝わる荒行やりたいけど、師に止められてるそうです。虚空蔵求聞持法をやりたい!とか。


なんでも笑っていいとも!に出演をきっかけに注目されたそうで、今回書籍を出すまでに。

本の体裁としてはタレント本的な文字がでっかく行間スッカスカ本ではあるのですが、一般人からの悩みに、オネエ僧侶の立場からオネエ言葉で答えるというもの。


そこはまあ瀬戸内寂聴本なんかといっしょなんでどうでもいいんですが、そもそもオネエってなんやの??というのをチラ見したが、特にそこには触れてないっぽい。(ちらっと見ただけなんでどっかあるんかもしれんけど)

そこが読者の一番知りたいとこやと思うんですけど!

うがった見方しちゃう私は、僧堂で修行時代にオカマ掘られて目覚めた!なんてヤな理由ではないか?などとついつい考えちゃうのですが、そうでないことを祈りたい。


オネエってのは、女性は話し易いと思うんで、ポスト瀬戸内寂聴狙うといいかもしれません!笑

(しかしそれだけの人間的中身が無いと悩み相談はできないと思いますけどもね)


祥炎山不動院

http://www.shoenzan.com/

東京都荒川区にも東京道場がある。いいともに呼ばれたってことは、オネエ僧侶は東京道場所属なんかな?

修派が載ってない、沿革が無いってので、真言系ってだけで真言宗からは独立した単立なんだろうか?(真言系には多い)


ZAKZAKの記事

【水無昭善】気付いたらこうなっていた「普段はお水系と間違われるわ」

プロフィール 水無昭善(みずなし・しょうぜん)生年月日非公表。岩手県久慈市出身。高野山真言宗阿闍梨、祥炎山不動院住職。幼少から寺に出入りし、15歳の時に仏門に入る。地元・岩手の祥炎山不動院で修行を重ね、真言宗の総本山・高野山で23歳にして密教の最高位・阿闍梨に。2007年からは同院の住職をつとめる。

http://www.zakzak.co.jp/people/news/20100830/peo1008301530000-n2.htm

高野山真言宗で修行したとは書いてあっても、それが真言宗の修派に属する寺院かは分からないのでよくわからんなあ。単立かな?と想像するけどよく分かりません。

祥炎山不動院っていう名前もいかにも最近作りました感だし。

(別に単立だからダメとかそういうこと言ってるのじゃないので、誤解無く)

悟りにいたる「十牛図」瞑想法

こんな本読んで見ました

悟りにいたる「十牛図」瞑想法

悟りにいたる「十牛図」瞑想法


なんか著者はヨーガの先生らしく、クンダリーニ.jpというサイトをやってるそうだ。

古神道やら禅やらなんやらいろいろ勉強してるとのこと。

胡散臭い…とプロフィール見てまず思ったが、本の内容はなかなかおもしろかったです。


ヨーガとかいうとアレなの多いから胡散くせえ!と思ってしまうのです。このかたしかし、このへんの古今東西の身心修養論についてはずいぶん調べてらっしゃるようです。

そのへんの話しは実におもしろかった。

この本では、禅で有名な「十牛図」について、世界にはいろいろなバージョンがあるというはなしが中心。日本で普及してるVer.は実は中国・朝鮮ではほとんど省みられなかったドマイナーなもので、なぜこれをわざわざ輸入したのか?と。今ではこの本来中国ではマイナーだったのが日本禅を経てアメリカなど世界に広がっています。

というわけで、中国の各種Ver.との比較を通して十牛図の思想を読み解こうという本です。


かわったところでは、道教に取り入れられた道教Ver.十牛図とか、チベット仏教版とかも載ってて楽しかった。

チベットのは1枚に各場面を入れる異時同図法のもの。異時同図法が得意な日本も、こういう形式の十牛図生まれてもよかったんじゃないかと思わせます。

道教版は最後仙人になっちゃいます。


これら十牛図を肴にして、各種経典を参考文献に取り出しながら、ウパニシャッドと原始仏教に通づる思想や、仏教の目指す方向性を考えていく。中村元先生の研究や、ウパニシャッド文献など縦横無尽に引用しながら。

このへんの著者の解釈には異論反論もいろいろあるんでしょうけど、私自身はかなり近い思想にあるなあとおもしろく読みました。


禅の本というより、禅の有名な十牛図を用いて、仏教そのものを追求するような本です。

私は十牛図の古今東西をおもしろがって読んだんですが、純粋にいいこと書いてるなとも思いました。

わりとおもしろかった。

2008年12月15日 (月)

オカルト雑誌及び精神世界関連雑誌リスト

どこまでをそう定義するのか?

またマイナーな出版社が出している書籍も多いが、同好会の会誌的側面の書籍との線引きはどうするのか?

同好会誌といえば、特定の神秘主義系宗教団体が出しているような書籍は位置づけはどうするのか?(幸福の科学出版とかオウム出版とかさ)

そうじゃない号もあるけどある時期からその手の特集が多くなった雑誌などはどう位置づけるか。


『安心』『爽快』『ゆほびか』などマキノ出版の健康雑誌なんかもたいがいオカルト満載だしねえ。

「ホツマ文字を体に書いて病気が治った!」とかアホでしょ。神代文字のホツマ文字を出してくるとことがまず突っ込みどころだし、その上文字を書いたら健康になるなんて!さすがに本屋で吹きました。

http://www.makino-g.jp/anshin/detail/30808/

f:id:ragaraja:20081215121550j:image


…などなど、非常にリスティングが難しいのですが、とりあえずざっと並べていきたいと思う。

私は思春期にオカルト雑誌を定期購読してたことは無いので(本屋で表紙見て笑うくらい)抜けてる部分が多々あるように思うので、情報などありましたら教えていただきたい。

(昔、書店業界で働いてたことあるんで、そっち方面からの知識に偏ってます)



●『ムー』

発行:学習研究社

創刊:1979年

廃刊:刊行中

http://www.gakken.co.jp/mu/


●『トワイライトゾーン』

発行:ワールドフォトプレス

創刊:1983年

廃刊:1989年12月号(No.170)。


●『ワンダーライフ』

発行:小学館

創刊:1988年

廃刊:1992年3月号(No.22)


●『Az』

発行:新人物往来社

創刊:1987年8月号

廃刊:刊行停止中


●『マヤ』

発行:学習研究社

創刊:1988年

廃刊:1992年2月号(No.19)


●『パワースペース』(6号より『パワースペース1999』から改題)

発行:福昌堂

創刊:1991年

廃刊:1995年8月号(No.22)


●『エルフィン』

発行:学習研究社

創刊:1988年

廃刊:1996年8月号(No.82)


●『エヴァ』

発行:サンマーク出版

創刊:1996年

廃刊:1997年12月号(No.14)


●『不思議ナックルズ』

発行:ミリオン出版

創刊:2003年11月

廃刊:刊行中


●『不思議大陸アトランティア』

発行:徳間書店

創刊:2008年12月8日

廃刊:刊行中

http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

http://www.tokuma.jp/magazine/mook/4e0d601d8b705927967830a230c830e930f330c630a330a2


●『UFOと宇宙』

発行:ユニバース出版社

創刊:1973年

廃刊:1983年7月号(No.96)


●『隔月刊たま』

発行:たま出版

創刊:

廃刊:

http://tamabook.com/


●『ゾディアック』

発行:ダイヤモンド社

創刊:1991年11月

廃刊:


●『オカルト時代』

発行:みのり書房

創刊:1976年9月号

廃刊:1977年4月号

http://homepage2.nifty.com/out-site/occultage.html


●『フィリ』(Fili)

発行:有限会社フィラ・プロジェクツ

創刊:1990年2月1日

廃刊:2002年7月1日(No.62)

#定期刊行物としては終了したがFili別冊等の書籍としては続いているもよう。

http://www.fili.co.jp/


●『ビィ・オール』(BE-ALL)

発行:ビィ・オール出版

創刊:

廃刊:


●『スターピープル』

発行:ナチュラルスピリット

創刊:

廃刊:刊行中

http://www.naturalspirit.co.jp/booklist/magazinelist.htm


●『スペースシップ』

発行:ナチュラルスピリット

創刊:2007年6月

廃刊:刊行中

http://www.naturalspirit.co.jp/booklist/magazinelist.htm


●『トリニティ』(TRINITY)

発行:株式会社エルアウラ

創刊:2000年

廃刊:刊行中

http://www.el-aura.com/


●『アネモネ』(anemone)

発行:ビオ・マガジン

創刊:1993年2月号

廃刊:刊行中

http://www.anemone.net/


●『スンダリ』(Sundari)

発行:白夜書房

創刊:2007年1月11日発行号

廃刊:刊行中

http://www.byakuya-shobo.co.jp/


●『ワールドセラピー』(WorldTherpy)

発行:クレイヴ出版

創刊:2007年3月発行号

廃刊:刊行中

http://www.crave.jp/



●『ヴォイススタイル』(voice style)

発行:株式会社ヴォイス

創刊:2005年8月10発行号

廃刊:刊行中

http://www.voice-inc.co.jp/


●『A・NO・YO』

発行:新潮社

創刊:2006年12月号

廃刊:不定期刊ということだが創刊号以来出ていない


●『ボーダーランド』

発行:角川春樹事務所

創刊:1996年6月号

廃刊:1997年9月号


●『地球人』

発行:ビイング・ネット・プレス

創刊:2003年10月

廃刊:刊行中

http://www22.big.or.jp/~bnp/


●『United World』

発行:United Works

創刊:2007年1月24日発行号

廃刊:刊行中?

http://www.unitedworks.net/


●『United Spirits』

発行:United Works

創刊:2007年1月24日発行号

廃刊:刊行中?

http://www.unitedspirits.net/


●『とんぱ』

発行:出帆新社

創刊:1998年10月

廃刊:刊行中?

http://www.shuppansinsha.com/kikan.html


●『ウーム』(Womb)

発行:出帆新社

創刊:2002年8月

廃刊:刊行中?

http://www.shuppansinsha.com/kikan.html


●『気の森』

発行:BABジャパン

創刊:

廃刊:2006年春号以来出ていない?

http://www.bab.co.jp/kinomori/


●『X-ZONE』

発行:デアゴスティーニ

創刊:1997年5月号

廃刊:


-------

…とりあえずこんだけ。

70年代80年代に一瞬出た本は、まだまだあるようだが、追いきれない。

ISBN持って無い雑誌まで探り出したらまだまだあると思います。

その他記事単位、号単位で精神世界関係の本もある。

常にそれがメインではないが『マイロハス』(MYLOHAS)No.14はスピリチュアル専門誌だし

http://www.mylohas.net/blog/archives/2006/12/mag1218.php

『OZmagazine』No.440(先月号)はパワースポット特集の号。

(30代女性あたりにそういうの好きな層が集中してる印象?)

先にあげた健康雑誌の世界もしばしばそういうのがあるし、風水だ御利益だといった文脈での扱いも見逃せない。


こうしてざっと見ると分かることがある。

休刊・廃刊雑誌を除いて現在も刊行中の雑誌を見ていくと、

純粋なUFOだツチノコだと超常現象大好き雑誌って『ムー』や、カストリ雑誌のニュアンスの強い『不思議ナックルズ』などくらいでほとんどない。

最近創刊した『アトランティア』もナックルズ系のスタンスに見えるが、それでもその程度の数。

一方スピリチュアル、精神世界といった本はいつのまにやらびっくりするほど山ほどある。

現在のオカルト誌の主流はむしろこっちなのだということが分かります。

『anemone』、『TRINITY』の2雑誌を中心に、『Sundari』『WorldTherpy』『voice style』など季刊誌・不定期刊行誌が続く形態。

定期刊行物でなくなった『Fili』も関連書籍の刊行やWeb活動などでまだまだ活発である。

その他小規模出版社が各種マイナー雑誌をいろいろと出しているといった状況。


大きく分けて、『超常現象・都市伝説雑誌』と『スピリチュアル・精神世界雑誌』の2派に分化した印象を受ける。

新雑誌『アトランティア』の終末予言批判を見ても分かるように、オウム事件を反省して、前者は思想的な部分を排除しようしようとして、単なる見世物小屋的なカストリ雑誌方向が主流になってる感じ。夏の怪談話みたいな下世話な方向。

一方後者は現代のオカルト雑誌が反省し、排除した思想的な部分ー精神の成長だとか安らぎだとか、そういう宗教的な部分を継いでしまっているように思えます。

実は危ないのは後者。必ずしもそれら思想全てが危ないとは言いませんが、思想であるという時点で、教祖的な存在が生まれ、ヒーラーだスピリチュアルリーダーだとわけのわからん超能力者が崇められ、オウム的な流れになる危険性をはらんでいます。

ですから、スピリチュアル雑誌のかたにこそ、警戒心を強めて読んでいただきたいと思うのですが、彼ら彼女らはきっとそれがオカルトとは思っていないからなあ…


#どうでもいいけどアマゾンの書籍名が『不思議大陸アトランティス』になっているな。超常現象に違いない!http://www.amazon.co.jp/dp/4197102062

#マジで今回全く仏教関係無いっすね…。だってオカルトの最近の盛り上がりはなんなのか?と調べると知らない本がうじゃうじゃ出てきて、好奇心が沸いたんだもの~

2008年12月14日 (日)

『不思議大陸アトランティア浮上編』

話題にしてた久々のオカルト雑誌創刊である徳間の『不思議大陸アトランティア』買ってきましたよ。

今回は浮上編と題して0号扱いみたいですが、今後も続くようです。


最近五次元文庫とか創刊して胡散臭い本ばかり力入れてる徳間だから危ぶんでたんですけど、結論から言うと、大丈夫な雑誌だわ。プロデュースしてる山口敏太郎氏の

「私は終末予言などを標榜する団体が、弱い人たちの心を食い物にして身ぐるみ剥ごうとする行為が許せないんです!」

というブレない部分によりいい雑誌に仕上がってます。

むしろ終末予言でや不安を煽って騙す詐欺師を告発するような記事がいくつもあります。

エンタメとしてツチノコだのエリア51だのx51.org的視点は大好きだけど(X51.orgの中の人の記事もあり)ど、迷信で不安煽るような連中は徹底的に糾弾したいという、私の考えとかなり合致してる。読み物として楽しむのと信じるのは別の話なんです。


今回はオウム躍進の原動力になった1999年ノストラダムス終末予言騒動の再来と言われる2012年騒動を煽る連中を糾弾しまくってる。

ホピ族予言にしろ伯家神道予言にしろマヤの神官や伯家神道縁の人間に証言を得て、生真面目に終末論は詐欺師どもの扇動と糾弾。

いや、普通オカルト雑誌なら飯の種になるんだからどんどん煽ったほうがいいのに、逆にやるあたり、一本筋があると思いました。


この姿勢が如実に現れる山口氏の記事の一文を引用しよう。


>オカルト雑誌の読者は、カルト宗教や霊感商法に深く関わっていまうことが多い。

>同時にオカルト雑誌の怪しい広告は、常に連動するように掲載されてきた。平たく言えばタイアップ記事である。

>つまり、オカルト雑誌と不思議商品の販売会社は、読者を記事で洗脳し、その都度利益をあげてきたのだ。いわば、単なる洗脳ビジネスである。

>こういった度重なる洗脳の結果、90年代にオカルト雑誌の読者たちの思想が先鋭化し、

>その大部分がオウム真理教に入会した。これは20世紀に創刊されたオカルト雑誌の最大の罪である。


これを書いた時点でこの人はいけてると思った。

雑誌ですから広告は重要です。この雑誌にも『ムー』にあるようなその手の広告が載っている。

しかしそれらに「媚びぬ」と高らかに宣言しているのである。それどころかそれらはほとんどイカサマであるくらいの勢いで書いた。

それでもいいなら、自信がある商品ならどうぞという、広告主に対して上から目線というありえない姿勢。次号で広告ごっそり減るかもしれない。そういう発言です、これは。

とんでもないことをここでは書いてます。


つまり、そういう広告主に媚びたような紙面作りはしません!と言ってるわけです。いくら広告出して金出そうと、それで記事はブレないし、イカサマだと思ったらイカサマだと書く!というてるわけです。


この方針を継続できるなら、この雑誌は大丈夫。変な思想に偏らず純粋にエンタメとしていけるのではないか。

記事内容も、旧来のオカルト雑誌とは傾向違いますね。

どちらかというと実話ナックルズ増刊の不思議ナックルズに近い。

都市伝説とか怪談話、その他民俗学ネタのちょっとおもしろい話なんかが中心で

いろんな説を紹介するけど、正直笑話として読もうというスタンスが見て取れる。大槻教授とか似非科学を批判する記事やら、と学会が古史古伝を偽書とバッサリコケにしまくる記事とか満載で、

こりゃむしろガチガチにオカルトに染まった人が目覚めるきっかけにいい本かもしれない。

また、博物学的視点で内容も面白い記事いろいろありましたよ。

妖怪研究家にして妖怪絵師の東雲騎人氏の江戸期の妖怪絵師の紹介記事(しかも連載)。今回は天保年間の河鍋暁斎。こんなマニアック過ぎる記事連載する暴挙が素晴らしい。

東雲氏は大学院まで行って妖怪研究に打ち込んだというガチな研究者だけに期待したい。

1970年代に子供向けのオカルト本の講談社ドラゴンブックスシリーズや、立風書房ジャガーバックスを手がけたオカルト研究家佐藤有文氏の仕事をまとめた記事もおもしろい。

山田維史、柳柊二、石原豪人といった著名画家たちの濃すぎる悪魔画・妖怪画などのの凄さとか、史料価値高い。


宗教関係では現在伯家神道の作法をもっとも直系で知っていると言われる七沢賢治氏のインタビューがおもしろい。

伯家神道というのは、要は天皇家の作法です。現在では排除され本家も滅びた派閥です。で、自称じゃねーの?とも思ったが、伯家神道系の分派とかの来歴をそうなった経緯など含めて非常に詳しく語ってくれてておもしろい。江戸末期・明治初期の教派神道との関係や、一部伯家系の流儀を伝える禊教とかすめら教とか語ってる。(ただし大体全部見たけど大分内容が変わってしまってるとか)

伯家神道宗家の白川家は断絶してますが、そもそも白川家よりその下で働く学頭の高浜家が実質的なことはやっていたので、高浜家が流儀は伝えていて、そこで七沢氏は学んだそうな。

春日大社のH氏というかたが兄弟弟子だが今は吉田神道の系譜になったからやらないということらしい。

七沢氏の吉田神道との絡みの認識もおもしろかった。伯家神道・吉田神道・国家神道があるという認識。

江戸期に権勢を誇った吉田神道に伯家神道は衰退させられ、しかしそれでも細く皇室周辺で生き残っていた。その後明治維新で吉田神道が排除され国家神道ができたが、国家神道は伯家神道も政教一致の天皇直接政治を生みかねないと排除したということです。

そのため、先にあげた禊教も含め、江戸末期から明治にかけて教派神道が生まれるしかなかった。

教派神道4教団、吉田神道系の黒住と天理、伯家神道系の禊と金光ということなのだそうだ。


今伯家神道と言われても、正直胡散くさでもあるし、どこまで七沢氏がほんとうに伝えられているのかも今となっては謎なのですが、

少なくとも七沢氏が教派神道や国家神道で排除された各種神道界隈の動きに精通していることは間違いないように思える。

幕末の教派神道というものについて、国家神道の生み出した仇花という視点は正しいです。

貴重な吉田神道関係の資料を天理大がうじゃうじゃ持ってたり実際するし、吉田神道や伯家神道とイコールではぜんぜんないのですが、それら捨てられたもの受け皿になった部分もあるのは事実でしょう。


そのあたりの話がいろいろ聞けて宗教史という意味でおもしろいインタビューになっていたと思います。


なお、七沢氏は、伯家神道儀式を天皇がやらなくなって100年後世が乱れるという巷で2012年問題に使われてる話について、明確にデマ!師匠もデマと言ってました!と述べている。

高浜家が近江神宮で出張講義をしたことがあって、その後引き上げたが、そこの人らが勝手に講習会その後もやってたそうな。いろんな道具もこっそりメジャーで全部測ってコピーしたとかで、彼らの界隈で出てきた話らしいと。

伯家神道といえばなんか謎なもんが好きなオカルト好きに幻想で語られますが、このインタビューはそういうの全く無い伯家神道史で淡々と語られていてよかったんじゃないでしょうか。


…とまあこんな感じの雑誌でした。

オカルト雑誌だけど、わりとサブカルネタとか江戸の妖怪画とかに代表されるような民俗学ネタとか多くて、別に危なっかしい雑誌じゃないですね。今んとこ。

この編集方針が続くなら、この本は危険じゃないと思う。


今もっと危険なのは、オカルト本!と銘打ってなくって、スピリチュアルだ風水だとかいって、読者が本気で心酔してるような雑誌類でしょうね。

オカルトをオカルトと笑って読んでるぶんにはなんも問題ない極上のエンターテイメントだと思います。

例えば

株式会社エルアウラが発行するスピリチュアル雑誌

『トリニティ』

http://www.el-aura.com/

江原さんがニッコリ表紙とかまずいでしょ。本気じゃん!


老舗雑誌の『anemone』(株式会社ビオ・マガジン)もスピリチュアルだ開運だと凄いことに。

http://www.anemone.net/


株式会社ナチュラルスピリット89発行『スターピープル』『スペースシップ』

http://www.naturalspirit.co.jp/booklist/magazinelist.htm


恐らくよっぽどこれ系のほうが危険ですよ。

やっぱりこちらでも2012年問題は扱いまくりです。

スピチュアルカウンセラーだのヨガ教室だのヒーラーだの言ってそういう講習会をテコに食い物にする構図があるわけですが

そういう危険性をたぶんこれら読者のほとんどは認識していないと思う。

オウム真理教=オウム神仙の界は最初毎度ヨガ教室として勧誘していったのを思い出そう。

こんな自称霊能力者を安易に信じるのは非常にあぶなっかしいのです。


オモシロ!とオカルト本読んでる人らよりずっと危なっかしいところに彼女らは居る。

ほんま注意してほしい。

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